2021年5月3日月曜日

色あせる思い出──いなげの浜

2021.4.10【千葉県】

 ここは埋め立て事業により失われた浜辺を、日本初の人工海浜として復活させたものですが(1976年)、侵食の影響が大きいため保全は大変そうです……



 ディンギー(キャビンを持たない小型の船舶)を目にすると、条件反射のように大瀧詠一「君は天然色」(リンク先Youtube)が流れてきます。この春でアルバム『A LONG VACATION』は発売40周年らしいも、楽曲に古さが感じられないので、いまでも手が届きそうな印象もありますが、思い出から鮮やかさが失われることを、理解できるようになってきました。
 当時は誰の車にもカセットテープがあったので、どこへ行く際も聞いていた記憶があります。寺尾聡久保田早紀サザンオールスターズ(リンク先Youtube)等々も。昨今は若者の車離れが進むと耳にしますが(移動手段としては重要でも、車好きは古い趣味の印象となった)、ドライブで耳にした音楽の方が思い出に残ることと。


 上のいなげの浜は、浸食が激しいため養浜工事が行われましたが(白い砂を西オーストラリアから取り寄せ2019年完了)、すでに波打ち際には黒っぽい砂(泥)が打ち寄せ、白砂は奥だけに。全面真っ白な砂の評判がよかったようで現在再整備中ですが、台風の直撃で一変する姿に執着するのは、お金を海にまくようなものではないかと。奥の千葉みなと周辺の工場地帯に隣接するため、力を入れたいのかもしれません。


 埋立て前の稲毛海岸に広がっていた干潟には、日本初の民間飛行場(稲毛飛行場)が開設され(1912年:明治45年)、多くの民間飛行家たちの拠点とされたことから、稲毛民間航空記念館(リンク先Youtube)が開設されましたが(1989年)、2018年に閉館となりました。付近には、ライト兄弟が初めて飛行に成功したキティホーク(旧米海軍空母の名称由来)に生えていた松の種から育てた、松が植樹されているそうです。
 当時の滑走路は、大きな石を取り除いた未舗装の土でしたから、海岸の干潟という立地は好条件だったのではないかと(干潮時に限りますが)。


 前回もそうでしたが、付近を歩く際は検見川の浜とセットのため、稲毛海浜公園の全域を踏破する元気が残っておらず(前回より少し足を伸ばせたが)、次回はのんびり歩いてみたいと。
 その穴埋めで立ち寄った日本庭園では、普段GW時分が見頃と思っていた藤の花が咲き始めています。東京湾の奥とはいえ、南側に海が開けた公園では開花が早いのかもしれません。


感染予防に対する認識の低さ

 クルーズ船「飛鳥Ⅱ」乗客に感染者が見つかり航海中止となりました。乗船1週間前検査は陰性でも、乗船直前の検査結果を確認せずに出航したための事態で、「大丈夫だよ」という認識の甘さが蔓延する実態を示す例となりました(海外からの入国者により変異株が拡大していることも同様で、認識の低さ・管理の甘さによる人災かと)。
 与党幹部は、「まん防」「非常事態宣言」を小出しにすることで「穴があいた」(制限のない地方への交通手段や宿泊施設は対象に含まれない)と、満足のようですが、それを待っていたかのように、大都市から地方へウイルスを撒き散らしに出かける連中がいることに呆れます。二兎(感染防止と経済対策)を追って、年末・年始の第3波とされる拡大を招いたように、連休明けも覚悟した方がよさそうです(拡大を求めたいのはワクチン接種だけ!)。
 これは五輪開催と比較して、個人消費を優先した方が国全体が潤うとの判断による政策としたら、いつまでたっても感染収束を望めないのでは?

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色あせる思い出──いなげの浜

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