2021年4月26日月曜日

今年も寂しいGWに──検見川の浜

2021.4.10【千葉県】

 千葉市美浜区は全域埋立地で、JR京葉線 海浜幕張駅周辺は幕張新都心、検見川浜駅・稲毛海岸駅周辺は生活拠点とされます。



 上の海浜市民運動広場には「野球、ゴルフ禁止」の看板があり、飛ぶボールはNGとしてサッカー等に利用されるようです。柵もなく誰でも入れる原っぱ(自由広場)でも管理できる様子に、アバウトながらも融通できた、昭和的な地域社会の空気を思い出します。
 グラウンドは、ガキ時分に草野球をしたような原っぱ(芝ではない)ですが、走り回れることがうれしそうな様子は、昔と変わらないように。小学生時分はとにかく運動したかったので、帰りがけに「野球やろうぜ!」と呼びかけたことを思い出しますが、徐々に原っぱも無くなりました……


 上のまっすぐ続く並木の裏側には、サイクリングロードが並行し、道路の反対側には広大な花見川終末処理場(下水処理場)があります(その上部は美浜ふれあい広場のグラウンド)。ほぼ海岸線に並行する直線道路は堤防跡のようで、以前の海岸線だった東関東自動車道付近から広がる、埋め立て地の区割りとされたようです。幕張で潮干狩りした時分に「もうすぐ埋め立てられる」と、耳にした記憶があります(昭和40年代の工事)。


 花見川を挟んで幕張の浜に隣接する検見川の浜は、砂浜を囲うような長い防波堤(上奥)のおかげで、砂浜が維持されているように見えます(幕張の浜は侵食が激しい)。ここは海水浴ではなく、レクリエーション(ウィンドサーフィン、パラセーリング)向けの海浜公園。

 右は、以前も撮ったモニュメント(?)に飾られる鯉のぼりですが、今年のこどもの日もイベント自粛で、鯉のぼりだけが寂しく泳ぐことになりそうです。天気がよければアウトドアは、一年でいちばん気持ちのいい季節なのですが……


 大会が近いにしても、長時間プレーを続けられる体力に感心します。風の強い日でボールが流されても、めげずにボールを追いかけるのは、海辺のスポーツでは必須の練習なのか? でも男のビーチバレーって、基本的にスルーですよね……

 以前は寿司屋で「検見川=赤貝」が通じるほど、付近の赤貝は有名だったそうです。東京湾奥の遠浅海岸はほとんど埋め立てられ、貝の生息環境も失われてしまい(付近では、沖合から埋め立て用の泥を吸い上げ、急深の地形になった)、人による復元も難しい状況となりました。


慣れっこに響かない緊急事態宣言

 感染者を減らしたい国民の願いを、ないがしろにし続ける政府に対する反発なのでしょう、3度目の緊急事態宣言初日のインタビューでは、「思ったより人出がありました」(お前も同類!)の状況らしい。もはや、高校生に対する生徒指導レベルに思えるが、高校は義務教育ではないので仕方ないのか? 酒類、カラオケの提供禁止。百貨店、大型店舗の休業。ネオン、看板の消灯。外飲み禁止 等々、にもかかわらず人出があるのは、目的地(営業店)があるためかと。繁華街なら「どこかやってるよ」と考えるのは、若さを持て余す連中だけでなく、いい年をしたおばちゃん 等も同じとは驚きますが、皆さん人混みじゃないと発散できないようです。
 そんな様子をTVで目にすると、欧米諸国のロックダウンが正しそうに思えてきます。日本でも次の制限は「外出禁止」ですから、そのようなカードを持つべきではないかと。ですが、なんとも中途半端な期間の先には、IOC バッハ会長来日予定(5月17日)があるためらしいが、そこまでに収束すると考える国民はいないことと……


ブラタモリ「日本の岩石スペシャル」(4月17日放送)

 岩石なんて関心のカケラもない女子アナが、初めて耳にした専門用語を怪訝そうに「いま、何て?」(聞いただけでは想像できないことでしょう)に対する、タモリの説明や、専門家の詳しい解説を聞いた後に、「そんな石があるんだ〜」程度に見続けてくれれば御の字と感じる、土曜ゴールデンタイムの斬新な企画でした。
 岩石や地形が、地理的環境を形成し、そこに地域文化や生活が生まれることを、伝え続ける番組なので、ほんの少しでも関心が広まったなら、関係者や取材地域の人々は涙して喜ぶのではないか。番組を知る視聴者は、すんなり受け止められそうなところが、革命的! と。
 シュードタキライト地震の化石)をほれぼれと眺める、タモリの趣味から生まれた番組と言えますから、「知的好奇心は極めるべき」がコアなテーマとも……
 地学をかじったことのある立場としては、拍手喝采です! 👏👏👏

2021年4月18日日曜日

春の小川──海老川

2021.4.3【千葉県】

 ここは、船橋の地名由来とされる橋が架けられた海老川の上流部で、小川の両岸に遊歩道が整備される桜の名所ですが……



 「桜、終わっちゃったねぇ」「でも、先週は密だったから」夫婦の会話はわかりませんが、いまどき小さな子ども連れの外出は、人ごみを避けたいことと。花の盛りは終わりましたが、家族でゆっくり過ごせているように見えました(何だか、昭和期の洗剤のCMのよう…)。
  以前歩いた際に、住宅地から田園地帯へと誘う小川沿いの遊歩道がいい雰囲気なので、花の季節に足を運びますが機を逸しました。見頃は都市部より少し遅めと見込んでいましたが、満開は自宅周辺と同時期だったようです。というより、それほど距離は離れてないが、房総半島方面から流れ込む暖気の影響で、付近の方が開花は早いかもしれません。認識不足でした……


 桜吹雪のピークも過ぎたようで、ハラハラ舞い落ちる花びらを味わうことに。桜吹雪を撮るのは難しいのですが(タイミング、風の具合や背景 等)、いつか撮りたいと。
 「春の小川は、さらさら行くよ♪」と静かながらも流れるので、花びらの絨毯は1枚目のような、流れのよどみ付近に限られます。下のように流れゆく姿は、実生活の様々な場面に例えられますが、思い浮かんだ途端に流されていきます。桜の花びらと同様、人も散った後は自然に帰ることができるように、生活のために利用するモノも同様であるべきではないかと……


 桜の名所として評判を得るためには、春の使者とされるソメイヨシノを中心にしないと人を集められませんが、その前後に咲く品種が植えられていると、見頃を逃した人々も救われた気持ちにさせてくれます。下はこれから見頃の品種(名称不明)。
 以前、桜目当ての観光に来たらしい外国人旅行者が、蕾を目にしてがっかりする姿を思い出しました(その年の開花は遅かった)。現在は自分たちのことだけで精一杯ですが、次の春は外国の方々にも花を楽しんでもらいたいと……



高齢者へのワクチン接種開始

 65歳以上の高齢者は人口の約3割だそうで、彼らの接種が4〜6月(3ヵ月)とすると、全国民完了はプラス6ヵ月(3ヵ月×2)で今年いっぱいかかるの?(6月以降の供給数は大幅増の見込み)
 ワクチン接種が進む国の新規感染者数は目に見えて減少しているらしいも、国産ワクチンを持たない現状では供給を待つしかありませんが、わずかながらも光が見えてきたように。

 都知事発言「東京へ来ないで頂きたい」の部分だけを切り取り、様々な批判や揚げ足取りの標的とされましたが、人の流れを抑制したい東京都の本音であることは、都民として当然理解できます。現在の数字は花見時期の感染者数ですが、拡大に向かう予兆を掴んでいるのかもしれません。
 一般人への接種開始が、五輪開会100日前という状況ながらも、IOCとの我慢比べのために無駄な税金が使われ続けます……

色あせる思い出──いなげの浜

2021.4.10【千葉県】  ここは埋め立て事業により失われた浜辺を、日本初の人工海浜として復活させたものですが(1976年)、侵食の影響が大きいため保全は大変そうです……  ディンギー(キャビンを持たない小型の船舶)を目にすると、条件反射のように 大瀧詠一「...