2018年5月7日月曜日

水いずる岬──西船橋

2018.4.28【千葉県】──地下鉄 東西線を歩く_9

 西側からアプローチする者にとって、千葉の玄関口は西船橋駅の印象があるように、乗り換えターミナルとしては千葉県内でもっとも利用者数は多いそうですが、駅の外に出る人は少ないため駅周辺はこじんまりとしています。


西船橋駅

 この駅には、JR総武本線、武蔵野線、京葉線(武蔵野線と相互乗り入れ)、東京メトロ 東西線、東葉高速鉄道 東葉高速線が乗り入れ、京成西船駅も徒歩5分程度の場所にあります(右は武蔵野線ホーム)。
 京成西船駅の名称は西船橋の通称ですが、それが定着したことから自治体が地名とし、駅名もそれにならったらしいが、「それでええんかい?」と部外者はツッコミたくなります。
 1978年武蔵野線開業まで中山競馬場の最寄り駅だったため、その筋向けの飲食店や風俗店が多いそう。




 西船橋駅から乗ったバスは「ファイターズタウン鎌ヶ谷」行きで、北海道日本ハムファイターズ二軍の練習施設はこの辺にあるのかと。
 前身の東映フライヤーズ時代に多摩川河川敷(川崎市新丸子)に練習場を設け、後の相模原球場(相模原市)を経て、1997年鎌ヶ谷に移転します(神奈川の2箇所はどちらも身近な印象がある)。清宮クンは一軍に昇格したので、これからは閑散としそうです。

 上は八坂神社のヤブツバキの大木(門前に鎌ヶ谷への道標がある)。


葛飾湧水群

 以前、千葉、茨城、埼玉、東京にまたがる広い地域が「下総国葛飾郡」とされた経緯から、親しまれた葛飾の名が付近の神社や学校名に残る地域で、京成西船駅も以前は葛飾駅でした(確かに葛飾区とまぎらわしい)。
 JR総武線、京成線付近は丘陵地の末端で、縄文期は丘陵の奥まで海が入り込んでいたため、遺跡や貝塚が発掘される歴史を持ちます。
 付近の湧水には、谷筋に湧出するゲエロの池(右:ご想像の通りゲエロはカエルの方言)、葛羅の井(下:かづらのい)と、当時の海に面した斜面下に湧出する、二子浦の池、二子藤の池があり、地形的な分類はされますが、どちらも海の浸食により出現したように。



 水に恵まれた谷筋の低地には農地が広がっていたため、まとまった土地の確保が可能なようで集合住宅が並びます。ゲエロの池隣接地でも建設工事が始まっており、地下水脈の息の根が止められてしまいそうと。
 谷筋の斜面に、旧農家らしい敷地の広い屋敷が並びますが、井戸を掘れば水が手に入る土地だったように。


 水が不便な丘陵地も農地だったようで、全般的に区画整理は進まず田舎道が残される様は、便利な道ができれば騒音・危険が増えるだけと、車の侵入を拒もうとする姿勢にも。
 それは中山競馬場が近いため、「開催日は居住者以外通行禁止」の標識があっても無視する車への対抗措置に見えるが、自治体が何とかすべき問題かと。
 上は旧農家の防風用(?)の生け垣。


 以前、丘陵下を通る千葉街道の海側には砂浜が広がっており、二子浦とされる浜から日蓮が船に乗ったとされます(近くに中山法華経寺がある)。
 千葉街道の下には、地元で「溜(ため)」と呼ばれる湧水池が人工的に作られ、その身近さから現在も池として残されています。上:二子浦の池、右:二子藤の池。

 古地形によると、西の東京側に広がる広大なデルタ地帯に岬のように突き出した丘陵地の東側は、海沿いの平地が狭くなる様子がうかがえ、地形的にも千葉の玄関口であるように感じられました。


追記──これが、松坂大輔!

 帰国後も活躍できず、中日の森監督(元西武)が手を差し伸べた心意気にも、大丈夫なのか? と、ネガティブな見方をしていました。
 全盛期と違うのは当たり前でも、胸を張って打者に向かい投げる姿に「これが、松坂大輔!」と。当事者たちも、見る者も「この姿が見たかった」とジーンと来ました。
 あの姿を見たら、甲子園での熱投を知るオヤジたちも「自分に喝!」と、勇気がわいたのではないか。


追記──連休の谷間

 連休中も暦通りに出勤すると、乗客の少ない地下鉄は定時運行されるため、停車中の駅で「当駅○○分の発車です。しばらくお待ちください」のアナウンス。たかだか数十秒程度ですが、時刻表はラッシュ時の乗降時間を見込んで組まれていることを実感しました。


追記──最高の花道を用意してもらったイチロー

 マリナーズのオーナーは動静を見守り、声をかける球団がいなくなった時点で呼び寄せようと考えていたのではないか。可能なパフォーマンスを「地元」シアトルファンに披露した上で、球団の「宝」として受け入れる方策を探っていたように。そこには「金」に左右される動機ではなく、彼の存在すべてを受け入れようとする懐の深さを感じました。
 相思相愛の相手から最高の花道を用意してもらったのだから、未練云々もないことと。
 立場の詳細は不明ですが、これからの活躍を!


追記──キラウエア火山噴火(ハワイ島)

 道路から溶岩が噴き出す光景には驚きました。新しい割れ目火口がどこにできるか予測できないようですが、流動性のあるマグマ(流れ出す溶岩:爆発性が低い)がゆっくり流れるため、被害者が出てないことは何よりと。以前わたしも見学しましたが、身近に溶岩を観察できる様は(湯気が出ているし暖かさが伝わってくる)、観光対象というよりも研究対象ですから、近隣住民への配慮からも見学はしばらく自粛すべきと。
 ハワイ島に暮らすなら北西側のコナ方面は火山活動も静かかと。

 いろいろあった連休でした……

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