2018年4月9日月曜日

野鳥には楽園でも──南行徳

2018.3.10【千葉県】──地下鉄 東西線を歩く_5

 埋め立て地にある野鳥の楽園「行徳近郊緑地」には以前から関心があり、散策を楽しみにしていたのですが……


京葉線 新浦安駅〜市川塩浜駅 間


 海に面した高架軌道を目にし、京葉線が強風の影響で頻繁に止まる元凶? と思ったが、主因は河口に近い鉄橋の下から吹き上げる強風とのこと。地図を見れば、荒川鉄橋は南北方向からの横風をまともに受けそうです。
 舞浜駅に近い鉄鋼通り(鉄鋼団地)や、市川塩浜駅周辺に広がる工場群は、京葉工業地帯の一部とされますが、周縁部は宅地開発の攻勢に揺るぎ始めているようです。

 右は猫実(ねこざね)排水機場のゴミ収集機。浦安側の猫実川と行徳側の丸浜川が接するも仕切られ、別々の水門を通り海側で合流します。猫実川の水面は高く、海水面の高さに見える丸浜川とは排水の目的が違うようです。




 ここは周辺が埋め立てられる際に、野鳥生息の場・緑地保全のために造成された水辺の緑地で、行徳鳥獣保護区宮内庁新浜(にいはま)鴨場があるも、どちらも普段は立ち入れません(見学できると思っていた…)。
 下は水辺南西端の、みどりの国緑地観察路にある野鳥観察窓からの光景で、野鳥マニアのようなレンズや粘る姿勢もないので、こんな写真しか撮れません。観察路の奥は「野鳥繁殖場所のため立ち入り禁止」とされる野鳥の楽園。
 上は早咲きの河津桜ですが、今年は桜の開花が早かったため公開順が逆になりました。


 宮内庁新浜鴨場では、訓練したアヒルで鴨を細い水路に誘導し飛び立つ瞬間を網で捕獲する、鳥を傷つけない伝統的鴨猟が行われます。皇室関連、日本駐在の外交官や賓客接遇の場とされ、日本の伝統・文化を見分してもらうらしい。


市川水路

 野鳥の楽園から海への水路周辺は工業用地ながら、住宅向けの需要が多いため工場跡地での大規模住宅建築が増えますが(違法じゃないの?)、マンション建設地に産廃残土の山があった等の苦情・トラブルが絶えないそう。
 豊洲の土壌汚染のように、高度成長期に欠かせない地域のため目こぼしされたのか? 再開発時には当然バレるルーズさは、経済成長が続けば子どもの世代が負の遺産を帳消しにしてくれるという、楽観的な考えによるのでは。
 ベビーブーム世代の負債を少子世代に押し付けようとする政治誘導の問題点が表面化し、国民の問題意識が政治に向けられ始めているのではないか。


 右上は漁船専用の係留施設(漁港)で、旧江戸川にある暫定係留施設のように仮設の浮き桟橋が設置されます。
 漁港には倉庫や作業場が必要なため、使われなくなった船を並べ物置きとする様は漁師的とも。

 右は、浮き桟橋から荷揚げするためのクレーン(関係者以外立ち入り禁止)。使用期間が長くなると暫定の認識は薄れ、利便性優先から勝手にグレーゾーンを改変し、既成事実化しているようにも。
 護岸で固められた工業用地でも漁師のたくましさが感じられます。


追記──大谷翔平にはメジャーリーグの舞台がふさわしい

 日本人は遠慮がちなので「慌てなくていいから」「まずは慣れてから」と思っていたが、メジャー流に「ガツンと先制パンチ」のアピールをやってのける姿には、彼にとってはメジャーリーグこそが自分を表現する場なのだろうと。
 メジャーリーグで語り継がれる、野茂英雄、松井秀喜、イチローの精神から学ぶだけでなく、自らを向上させるものはすべて吸収したいと考えるようで、その先にどんなビジョンを抱いているのか、目指す道のりの一歩一歩にワクワクさせられます。
 くれぐれも、無理をしませんように(日本人的な応援でスミマセン)。


追記──郵便局のスーパーカブ 第四話

 普段とは違う停止・加速のエンジン音を耳にし観察してみると、敷地内の道に赤いパイロンが設置され、その先に白バイが止まっています。春の全国交通安全運動(4月6日~15日)に向け、警察の指導を受けているようです。
 スーパーカブは配達業務の利用が多いため概してイメージはいいが、中でも赤いスーパーカブはNo.1であるべきとの意識が、信頼につながるのではないかと。

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