2018年10月15日月曜日

地域開発は世につれ──八千代中央

2018.9.28【千葉県】──東葉高速線を歩く_7

 戸建が並ぶ新しい住宅街は町全体がデザインされるため、コンビニや自動販売機は駅前まで出向く必要があり、出不精になりそうとも……



 駅前にある(帽子のおばばの)ビジネスホテルは、後背地にあたる八千代工業団地等による需要かと。
 鉄道開設以前に誘致した工場群(1962年)は、下の住宅街のすぐ奥に広がります。これまで八千代市の財政を支えてきた工業団地ですが、いまでは「もっと早く鉄道が建設されていれば」のため息をついていそうと。工場と住宅を隔てる溝は深く、接点を探すのは難しそうです。

 駅周辺は民間主体で開発が進められたようで(隣の八千代中央駅周辺には旧公団住宅が並ぶ)、商業施設も参入しやすくにぎわいが生まれたように。
 イオンモールのフードコートに小学生グループが目につくのは、遊ぶ場所が少ないせいではないかと。


 上の住宅街は区画割りが広いので、庶民としては(?)大きめの家が構えられそう。
 駐車場+申し訳程度の庭のせいか、造園業者(家主)のセンスの差があからさまに分かります。庭木を工夫する家に目が止まるため、やる気の無い家が並んでいると、家の中まで想像できるような気がしてきます……

 下の東葉高速線の車両基地は、広大な敷地を確保しながらも持て余しているように。
 鉄道建設構想は地下鉄東西線の延伸計画に始まるも、曲折から第三セクター方式で建設されますが(1996年開業)、予想通りかなりの累積赤字があるようです(高い運賃でもまかなえないでどうするの?)。倹約のためか本社は付近の高架線路下にあるらしい。





 バラの季節は初夏と思っていたが、春だけに咲く一季咲き、春・夏・秋に花を咲かせる四季咲き、春以降もぽつぽつ咲く返り咲き、があるのだそう。現在施設は秋バラの準備中で、開花は10月中旬頃。
 谷津遊園のバラ園に使う花の栽培・育種目的で設立され(京成バラ園芸)、現在は隣接のガーデンセンターやネット販売を行う大手とされます。
 日本に自生したバラは「うばら」と呼ばれ、茨城(うばらき)の地名が茨城県の由来とする説も。響きはトゲトゲしいがルーツがバラなら胸を張れそうとも。



 八千代市の誘致を受け、地域の急性期医療(一刻を争う治療)を担う総合病院として2006年に開設されます。
 敷地は広くないが静かなので、ゆっくり治療に専念できそうと思うも、そういう施設ではありませんね。
 裏手の谷地にある下の萱田地区公園を歩くと、公園の目の前にそびえる2本の煙突を有する工場が病院の隣接地にあることに気付きます。
 工場隣接地に病院を建設することには二の足を踏みそうに思えるが、緊急性を要する施設は求められた場所で活動すべきとの使命感か、環境を含む地域の現実を受け止めるようとする覚悟を感じます。
 ですが近隣住民の感情・自治体の意向は、工場排除の方向に流れていくのだろうとも。




 公園の右側には住宅街(戸建て・集合住宅)、左側には上記の工場〜八千代工業団地が広がるため、土地利用の緩衝地帯としての役目を担うも、谷地を整備する際のお手本としたい落ち着きが感じられます。
 奥にある野球場も含め、「大量の雨が降ったときに水害を防ぐため、公園が池になるように設計されています」との看板があるように、平時から告知されていれば住民も豪雨時には近づかないことと。

 地域の開発は、それぞれの時代に求められる土地活用を目指すため、時が変われば相容れない施設が隣接する事態も生じます。都内には、以前の工場が再開発により住宅地となる地域があるように、この先も時代の要請を受け移り変わっていくことと……



追記──築地市場、豊洲に移転

 ネズミの引っ越しのような騒がしさ(リンク先はYouTube)でしたが、バタバタでも新市場が無事開場し何よりです。閉場〜移転期間は慌てず騒がず「いい骨休め」と、貼り紙を出し休業した寿司店等の姿勢に「江戸っ子」の気風が感じられたように。
 TOKYO 2020に向け待ったなしの道路整備のため即解体工事が始まり、築地の主であるネズミたちはどこへ引っ越すのだろうか。
 水爆実験に遭遇し被爆した第五福竜丸から水揚げされた原爆マグロは、市場内に埋められたとされるが、その所在を調べ第五福竜丸の解説に付け加えてもらいたい。
 しばらく混雑しそうなので、少し落ち着いたら双方とものぞいてみたいと。

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